hroko's はてな diary

ゆるふわ気ままな日記です。はてなダイアリーからのインポートを引き継ぎます。

読書メーターのまとめ 11月分

11月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2970ページ
ナイス数:7ナイス

地を穿つ魔 <タイタス・クロウ・サーガ> (創元推理文庫)地を穿つ魔 <タイタス・クロウ・サーガ> (創元推理文庫)
イギリスを舞台にしたクトゥルー神話ものです。登場人物の紹介から背景の説明となる導入部分が長いです。クトゥルーなどにどうやって対抗するのかを説明していて、リアリティを持たせることで、恐怖感を高めている導入部分もクトゥルーものとして楽しめなくもないですけど、ちょっと長すぎます。新聞記事や手記を取り纏めた形式で客観性出すホラー小説の手法、「窓の外に影の群れが。おお、屋根が―」というラストシーンなど、クトゥルー物のお約束もありますが、本巻全部がプロローグだと考えて、続巻に期待するのが正しい楽しみかただと思います。
読了日:11月03日 著者:ブライアン・ラムレイ
タイタス・クロウの帰還―タイタス・クロウ・サーガ (創元推理文庫)タイタス・クロウの帰還―タイタス・クロウ・サーガ (創元推理文庫)
前作の続編です…前作を読んでいることが前提のお話です。しかしながら、前作から大きく方向転換していて、光線銃こそ出てきませんが、古き良きスペースオペラな冒険譚になっています。クトゥルーもの書籍などは散りばめられいますが、これはもうクトゥルー神話とは別物、または新解釈として楽しむべきものです。この視点でみると、ヒロイックサーガとしては佳作です。クトゥルー神話の新解釈としては、ちょっと無理っぽいです。スペースオペラを楽しめる人なら楽しめるかも。クトゥルー神話を期待しているとガッカリです…
読了日:11月05日 著者:ブライアン ラムレイ
反対進化 (創元SF文庫)反対進化 (創元SF文庫)
空想科学な短編集です。設定がちょっと苦しいかもなところも、アイデアを楽しめますし、その設定を活かした物語が素晴らしいです。短編集なのでいろいろなアイデアを楽しめます。
読了日:11月06日 著者:エドモンド・ハミルトン
眠れる人の島 (創元SF文庫)眠れる人の島 (創元SF文庫)
空想活劇な短編と中編を楽しめます。科学と工学系ノウハウで強健な青年が冒険する物語です。アクション・ファンタジー系の洋画みたいに楽しめます。こういう純粋な冒険を楽しめるって、今はラノベくらいかもですが、現在のラノベの主人公よりやや年齢が高めですけど、大人になっても冒険できるっていう希望が、2011年の読み方かもしれません...
読了日:11月06日 著者:エドモンド・ハミルトン
虚空の遺産 (ハヤカワ文庫 SF 459)虚空の遺産 (ハヤカワ文庫 SF 459)
読了日:11月06日 著者:エドモンド・ハミルトン
自殺者の森 Suicide Forest (講談社BOX)自殺者の森 Suicide Forest (講談社BOX)
自殺者の森の管理人という少女が狂言回しになって、自殺した兄妹の兄の友人と妹の友人、それぞれの「自殺した友」や「友の自殺」と向きあう姿や、特に積極的に生きる理由もないけど、積極的に死ぬ理由もない男女の物語が読みやすい文体で書かれていますが、ライトノベルの形式ではちょっと物足りないです。狂言回しがキリスト教、登場人物はほとんど仏教系でそういう対比もなく、もうちょっと工夫が欲しいというのが、素直な感想ですが、自殺を扱っている物語ですが、深刻になりすぎずに、考えるヒントは得られます。
読了日:11月13日 著者:円山 まどか
嘘月 (講談社BOX)嘘月 (講談社BOX)
他人の嘘がわかる、五感のどれかが異常に鋭い、他人の好悪が量として把握できるなど、ちょっと変わった能力を持つ学生が集まる高校の、学校生活を舞台にしたライトノベル推理小説というか探偵小説…背景や人物の描写を省いても物語を進められるライトノベルの高校生活という舞台と変わった能力を上手く使って、探偵小説にしています。特殊能力以外は、普通の高校生の悩みが動機であるなど、共感しやすく読みやすく、もう少し主人公たちのその後を読みたくなるようなお話でした。
読了日:11月13日 著者:杉山 幌,キナコ
夜宵 (講談社BOX)夜宵 (講談社BOX)
生まれ育った環境など、個々の境遇を受け入れて、それぞれの人生を生きていくこと。そういう基本的なことは異界・異形でも変わらなくて切ない、そういう感傷を感じさせる連作短編風の物語...手に入らないものはない「細蟹の市」などの背景設定や登場人物がしっかりしていて、物語世界に引き込まれてしまいます。登場する設定やガジェットの元ネタを考えたり調べたりして楽しめそうなほどです。ただ、カバーアートも味わいがあるのですが、この絵の印象と物語の印象はちょっと違う気がします。
読了日:11月20日 著者:柴村 仁,六七質
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナー? (ハヤカワ文庫JA)クォンタムデビルサーガ アバタールチューナー? (ハヤカワ文庫JA)
ゲームの第1作前半くらいです。ゲームと違って、登場人物の感情が書かれていますが、小説だから、というわけではなく、「感情」がテーマになっています。AIのような存在である主人公達が、ある事件をもとに感情を持って、闘う相手の気持ち、心情を理解したら…それでも、非情に戦い続けるか、それとも…そんな、ちょっとセンチメンタルな読み方ができます。全5巻の第1巻ですので、今後の展開が、ゲームとの差異を含めて、楽しみです。
読了日:11月27日 著者:五代ゆう

2011年11月の読書メーターまとめ詳細
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