hroko's はてな diary

ゆるふわ気ままな日記です。はてなダイアリーからのインポートを引き継ぎます。

読書メーターのまとめ 10月分

2014年10月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1774ページ
ナイス数:11ナイス

魔障 (ハルキ・ホラー文庫)魔障 (ハルキ・ホラー文庫)感想
趣の異なる3作品をまとめていて、表題作は都市伝説風な怪奇現象が発生して、次第に心理的、精神的に追いつめられて行く主人公視点のお話、「忌の血族」は、和風クトゥルー物、「追ってくる」は魔術による復讐と人を呪わば、というお話です。矛盾というほどでもないけれど、ちょっと不都合な点もありますが、雰囲気は充分に楽しめました。
読了日:10月5日 著者:朝松健
大宇宙の魔女―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 36)大宇宙の魔女―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 36)感想
原著は1934年、日本では1970年代の出版ですので、2010年代では、細部いろいろにツッコミどころ満載です... でも、「スペースオペラ」とは何かを堪能できます。アウトローのヒーローが熱線銃と自身の体力・精神力でモンスターを打ち倒して冒険と続ける「男の子の夢」の物語... 松本零士の挿絵も良い感じです。あと、野田昌宏氏の解説を楽しめます。
読了日:10月5日 著者:C.L.ムーア
異次元の女王―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 62 ノースウェスト・スミス)異次元の女王―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 62 ノースウェスト・スミス)感想
1930年代のスペースオペラの短編集です。カバーと挿絵が松本零士なせいか、『銀河鉄道999』の停車駅で遭遇した未知の生命体の精神的な攻撃に打ち克つエピソード、という感じの作品集です。SF的に、あるいはその他の設定にツッコミどころ満載ですが、スペオペってこういうものだったんだ、って不思議に納得できます。
読了日:10月12日 著者:C.L.ムーア
暗黒界の妖精―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 82 ノースウェスト・スミス)暗黒界の妖精―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 82 ノースウェスト・スミス)感想
1930年代のスペースオペラの短編集の三作目です。松本零士のカバーと挿絵の影響、と言いますか、松本零士の漫画やアニメ化作品の登場人物を想起して読むと、すごく良い感じです。つまり、そういう翻訳(というか、設定)なので、美女に誘惑されながら、そういう官能的な快楽を否定する克己と自恃による行動、そういうラノベやアニメのようなヒーローの活躍を楽しむべきなのだと、やっと理解できた気分です。
読了日:10月12日 著者:C.L.ムーア
スポンサーから一言 (1966年) (創元推理文庫)スポンサーから一言 (1966年) (創元推理文庫)感想
1950年代、冷戦の時代の短編集です。冷戦を前提にした作品が目立ちますが、政治的な状況に科学技術で個人的に対応した結果、皮肉な結末を迎えるという趣な作品です。一方で、「闘技場」のように異星人との戦闘を個人レベルの闘争で決着させる物語があったりして、不思議な感じです。半世紀くらい前の刺激的な短編を楽しめました。
読了日:10月13日 著者:フレデリック・ブラウン
ホット・ゾーンホット・ゾーン感想
エボラウィルスが発見された当時の「危機」を、読み物の形式でまとめたノンフィクションです。ウィルスや防疫に関する知識も分かりやすく説明されているので、理解を深めていくことができます。ただ、「自然環境を破壊したから、未知のウィルスの脅威が顕在化した」、という感じのまとめかたには、ちょっと疑問を感じます。そういう議論ならば、もう少し、エイズとの比較、あるいは、上下水道の整備で対応できたコレラとの比較などが必要な気がします。とは言え、危険なウィルスに対処するためのケーススタディを学ぶには悪くないと思いました。
読了日:10月26日 著者:リチャードプレストン

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