hroko's はてな diary

ゆるふわ気ままな日記です。はてなダイアリーからのインポートを引き継ぎます。

読書メーターのまとめ 9月分

2014年9月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3142ページ
ナイス数:12ナイス

死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈1〉 (ハルキ文庫)死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈1〉 (ハルキ文庫)感想
日本人の青年が、サバイバル訓練を経て特殊部隊(というか、秘密組織の)暗殺者になるまでの物語... 敵である「ゾンビ」が何者なのか、それに対抗するのがどんな組織なのかが不明なまま、過酷な訓練による心理的な変化と、任務上の「殺人」に対する葛藤などが説明的に書かれています。古めな感じがしますが、極限状態での特殊部隊の兵士の心理という意味では普遍的と思います。
読了日:9月7日 著者:平井和正
死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈2〉 (ハルキ文庫)死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈2〉 (ハルキ文庫)感想
特殊部隊と言うか組織が、人間に紛れ込んだ人類の敵「ゾンビ」を暗殺するという設定で、しかし、敵の外見が人間そのものであるため、戦場の兵士のような殺人の忌避、正義などになやむ主人公の心理が延々と説明されています。軍隊的な組織の司令官とプロフェッショナルな下士官、苦悩する兵士という感じで理解できますが、ちょっと退屈です。
読了日:9月7日 著者:平井和正
死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈3〉 (ハルキ文庫)死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈3〉 (ハルキ文庫)感想
戦場で敵兵を殺させるためには、どんな心理的な条件が必要なのかという前巻までの続きと、統率のなくなった兵士の恐慌状態が語られています。そして、やっと「ゾンビ」の正体が語られますが、結局、このシリーズは兵士の心理がメインでした。正体不明な敵と戦うとか、人が乗っ取られるとか、そういうのは、戦う理由としての方便で、ちょっとガッカリです。
読了日:9月7日 著者:平井和正
破滅の箱 トクソウ事件ファイル(1) (講談社ノベルス)破滅の箱 トクソウ事件ファイル(1) (講談社ノベルス)感想
組織に合わない警察官を集めて、面倒な通報などに対応させるためにつくられた「相談室」が舞台の連作短編の前半です。刑事物のドラマ同様に、様々なエピソードがありますが、胡散臭い事件とそれに取り組む室員の異常な個性、そして、各話の不気味な伏線がまとまっていくクライマックスまで、一気に楽しめます。メインテーマの「<環境=脳>理論」などの仕組みも興味深く、後半が楽しみです。
読了日:9月21日 著者:牧野修
再生の箱 トクソウ事件ファイル(2) (講談社ノベルス)再生の箱 トクソウ事件ファイル(2) (講談社ノベルス)感想
連作短編の後半は、前巻から2年後、時間の経過の影響は<環境=脳>理論による社会の変化、という形で不気味な雰囲気として描かれています。部下に仕事をさせる「ダメな上司」を演じ室長の地味な活躍が目立ちますが、後半も各短編の伏線が少しずつまとまって、最後にクライマックスを迎える、緊張感のある構成を楽しめます。
読了日:9月21日 著者:牧野修
自転車“道交法"BOOK (エイムック 2789)自転車“道交法"BOOK (エイムック 2789)感想
「知りませんでした」が通用しないのですから、知らなくてはいけないですし、知っているなら、実践しなくては... と言うことで、読みました。再読して、きちんと理解して、実践できるようになりたいです。
読了日:9月21日 著者:疋田智,小林成基
魔犬召喚 (ハルキ文庫)魔犬召喚 (ハルキ文庫)感想
魔術が支配する社会を実現しようとする秘密結社が、実験的に実施している魔犬の召喚、その結果引き起こされる惨事を、同じく儀式魔術で対抗する主人公の活躍の物語なのですが、主人公は太り気味のフリーライター、私立探偵という何でも屋の中年二人組なので、なんと言いますか世俗的な雰囲気が強く、魔犬のほうは超現実的という不思議な対比を味わえます。
読了日:9月23日 著者:朝松健
夜の果ての街〈上〉 (光文社文庫)夜の果ての街〈上〉 (光文社文庫)感想
パラレルワールドに現実世界が浸食されていく、そしてその浸食を1枚だけ存在するSP版レコードと特殊な才能の歌姫の歌唱による「魔術」で実現しようとする陰謀を、巻き込まれた警察官がパラレルワールドで得た能力で対抗する物語。伝奇的で淫靡ガジェットが満載ですが、重苦しい雰囲気が強いです。舞台になる池袋の多国籍な無秩序も、2014年では、近未来に実現しそうな感じで、ヘンな現実感を感じました。
読了日:9月23日 著者:朝松健
夜の果ての街〈下〉 (光文社文庫)夜の果ての街〈下〉 (光文社文庫)感想
上巻で構成されれた課題を解決するために、敵地に乗り込んでのアクションシーンがメインです。しかし、なんと言いますか、ヒーロー・ヒロインに「華がない」うえに、ありがちなシチュエーションの活劇もダレた感じですし、センチメンタルでもないし、全体的に、イマイチ楽しめませんでした。あまりに退屈なので、もしかしたら、何かを見落としているのかも、とか考えてしまいました。
読了日:9月23日 著者:朝松健
シャーロック・ホームズ 神の息吹殺人事件 (竹書房文庫)シャーロック・ホームズ 神の息吹殺人事件 (竹書房文庫)感想
魔術をもとにした階級社会を実現するためのデモンストレーション、そのための殺人事件をシャーロック・ホームズが解決するという典型的なパスティーシュの構成ですが、「魔術」、サイレンス、カーナッキ、アレイスター・クロウリーなどの登場人物に関する描写の雰囲気もいい感じでした。ホームズものとして、原典のパロディなどを取り入れて、気軽に楽しむ作品としては、満足できる作品でした。
読了日:9月28日 著者:ガイ・アダムズ

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