hroko's はてな diary

ゆるふわ気ままな日記です。はてなダイアリーからのインポートを引き継ぎます。

読書メーター 1月分のまとめ

2016年1月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:792ページ
ナイス数:26ナイス

死人の声をきくがよい 1 (チャンピオンREDコミックス)死人の声をきくがよい 1 (チャンピオンREDコミックス)感想
秋田書店のホラーコミックスの画風で描かれた連作短編集です。連載で定められた紙幅の中での、起承転結や三幕構成のため、急展開な物語と、おそらくは商業的な意味合いで必要とされた過激な描写があります。これらを前提としても、学習しない主人公、第1巻だからか、意味のわからない幼馴染の霊など、物語の構成が歯がゆいです。とは言え、個々の作品のネタは怪奇・ホラーとして楽しめます。ただ、紙幅が少なく、急展開なお話が残念です。
読了日:1月5日 著者:ひよどり祥子
十二大戦十二大戦感想
選び抜かれた異能力を持った戦士のバトルロイヤルという、 いかにも少年漫画な内容を、著者のいつもの語り口・文体で描写しています。 その結果として、ライトノベルでなく、「少年漫画であるような小説」を実現していると思いました。 ただし、小説なので、月刊誌のように、ですが。 そういう構成・内容なので、気軽に楽しめました。
読了日:1月10日 著者:西尾維新
大斬―オオギリ― 西尾維新原作読切集 (ジャンプコミックスDIGITAL)大斬―オオギリ― 西尾維新原作読切集 (ジャンプコミックスDIGITAL)感想
願いごと、会話劇、サッカー、天国、段ボール、ハンガー、動物、汗、指輪の9つのお題に対して、西尾維新がネームを作成し、9人の漫画家が読み切りを完成させた短編集です。SFのショートショートのような作品、どこかで読んだような気がするエピソードなど独創的なものは少なく、少年漫画の読者向けの毒のないお話ばかりです。悪くないけれど、もっと刺激が欲しいです。お題・願いごとの短編は、小説『十二大戦』の後日談で、これを目当てに読みました。このお話だけは、この短編だけでは分からないかも。でも、もっとも西尾維新らしいお話です。
読了日:1月11日 著者:西尾維新,暁月あきら,小畑健,池田晃久,福島鉄平,山川あいじ,中山敦支,中村光,河下水希,金田一蓮十郎
死人の声をきくがよい 2 〜みんな死ぬ!!編〜 (チャンピオンREDコミックス)死人の声をきくがよい 2 〜みんな死ぬ!!編〜 (チャンピオンREDコミックス)感想
副題の「みんな死ぬ」は、内容とほとんど関係なく、ちょっとがっかりです。登場人物が同じで時系列になっているという意味では一応、連作短編です。都市伝説や怖い話が好きな人なら、一度ならず聞いたことのあるテーマの短編で、まぁ、安心して楽しめます。主人公の父親が登場し、父母ともに、この親にしてこの子あり、みたいに主人公の特性に納得できました。『式野と岸田』での式野さんには、ドン引きです。
読了日:1月11日 著者:ひよどり祥子
吸血鬼ハンター1 吸血鬼ハンター“D”吸血鬼ハンター1 吸血鬼ハンター“D”感想
現時点(2016年1月)からすると、初期の出版時点なりに古いです。その作品がシリーズとして現在まで続いているので、多少の違和感は、むしろ、本革製品のような「味わい」でしょうか... そういう感想を抱けるのは、シリーズの続刊が2015年まで続いても、本質が変わっていないからでしょうか。「吸血鬼ハンター」という、まるで「データベース」のように、独立して、揺るぎない設定を確立しています。主人公の一挙手一投足とセリフに酔いしれていられる、そんな楽しみ方ができるライトノベルジュブナイルの(古典)です。
読了日:1月17日 著者:菊地秀行
吸血鬼ハンター2 風立ちて“D”吸血鬼ハンター2 風立ちて“D”感想
シリーズで繰り返される主題「(ダンピールの)成功例は一つだけだ」が登場します。人間と吸血鬼の合成=生成する実験のために、攫われた4人の子供が成長して迎える悲劇を迫力ある戦闘シーンと「昼間に出現する吸血鬼」というミステリ風味に物語る構成です。限界的な経済状況の村からはなれられ「青雲の志を抱く若者」の気持ちと辛い生い立ちの対比など、ライトノベルとは思えない作品です。
読了日:1月24日 著者:菊地秀行

読書メーター